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 ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産登録をめざす福岡県宗像市の沖ノ島で27日、宗像大社の沖津宮現地大祭があった。島はイコモス(国際記念物遺跡会議)から登録勧告を今月得たばかり。ふだんは一般の人が入れない「神宿る島」に全国から集まった約220人が上陸した。

 日露戦争の日本海海戦(1905年)が島の近海であり、日本の勝利を記念して本土の宗像大社で祭りが始まった。58年から沖津宮のある沖ノ島で、日露の戦没者も慰霊する現地大祭が行われるようになった。

 参加者は世俗を離れるという意味の「参籠(さんろう)」のため、前日に本土から10キロ沖合の大島で宿泊。27日朝、さらに50キロ沖合の沖ノ島に向かった。到着すると海でみそぎを済ませて上陸し、沖津宮に参拝した。

 沖ノ島では古代から、朝鮮半島などとの交流の成功や航海安全を祈って国家的祭祀(さいし)が行われた。遺跡から8万点に上る国宝が出土。「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」として世界遺産登録を目指す。イコモス勧告で沖ノ島と周辺三つの岩礁は「登録」とされたが、宗像大社辺津宮など四つの資産が除外されたため、政府は一括登録を働きかけることにしている。

 大祭に参加した福岡市東区の不動産会社経営、三坂真さん(52)は「(辺津宮、大島の中津宮を合わせた)3社には信仰の継続性がある。同時に登録してほしい」と語った。(馬郡昭彦、小宮路勝)