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 安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題について、首相は29日の参院本会議で「(国家戦略)特区の指定や規制改革項目の追加、事業者の選定のプロセスは関係法令に基づき適切に実施しており、圧力が働いたことは一切ない」と述べ、自身による便宜を否定した。

 前川喜平・前文部科学事務次官が25日の記者会見で「行政がゆがめられた」などと語ってから、首相が公の場で問題について説明するのは初めて。首相は野党側が求める前川氏の国会への証人喚問や「総理のご意向」などと記した文書の再調査も事実上拒否した。

 前川氏は、文科省が内閣府から獣医学部新設を「総理のご意向」と言われたなどと記した文書の存在を証言し、証人喚問に応じる姿勢を示した。これに対して、首相は「文科省で調査をした結果、該当する文書の存在は確認できなかったと承知している」「(証人喚問は)国会でお決めいただくものだ」と述べるにとどめた。

 一方で、「私は規制改革を全体としてスピード感を持って進めるよう常に指示してきた」「規制改革には抵抗勢力が必ず存在するが、安倍内閣は決して屈することはない」とも述べた。民進党の真山勇一、共産党の仁比聡平の両氏に答えた。