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 新潟市民病院の研修医(当時37)が過労自殺した問題で、遺族が9日、市に問題の検証や働き方の改善などをするよう申し入れた。片柳憲雄院長が6日の記者会見で「研修は労働時間でない」と述べたことを問題視し、意識改革が進まなければ院長を更迭することも求めた。

 申し入れは非公開で行われ、遺族側が古木岳美副市長に申入書を手渡し、月内に回答するよう要請した。申入書では片柳院長の発言について「そのような認識で労働環境改善をなしうるのか疑問だ」としている。

 また、市が医師の負担軽減策をまとめた「緊急対応宣言」についても「実効性に疑問が残る」と指摘。2009年度に新潟労働基準監督署から是正勧告を受けた後、なぜ環境改善が進まなかったのかを検証し、過去2年分の医師の労働時間を把握して、未払いの残業代を支払うよう求めた。

 同席した代理人の斎藤裕弁護士によると、古木副市長は、労働環境の検証や未払いの残業代の支払いには応じる姿勢を示す一方、院長の認識については「労基署の判断に合わせた対応をしたい」と、言葉を濁したという。また、夫に哀悼の意は示したが、謝罪はなかったという。

 斎藤弁護士は申し入れ後に会見を開き「市長や病院長は、管理者としてスタッフの病気や死亡を防ぐという観点が欠落している」などとした遺族側のコメントを紹介し、「(遺族側は)納得していない様子だった」と述べた。

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