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 ロンドン西部の24階建て高層公営住宅で14日未明に起きた大規模火災で、15日未明(日本時間同日午前)までに12人の死亡が確認された。約80人が負傷している。英BBCなどによると、住民グループは少なくとも4年以上前から、建物の管理団体に対して、防火対策の懸念を繰り返し伝えていたという。

 火災は、15日未明時点でも鎮火していない。逃げ遅れた人が多数、建物内に取り残されたとみられており、死者の数はさらに増えるとみられている。

 英PA通信によると、建物には約120世帯が入居し、400~600人が住んでいたとみられる。出火原因は分かっていない。

 英BBCなどによると、今回火災が起きた高層住宅の住民グループは、2013年2月に、消防設備の点検が1年以上行われていないと指摘していた。また昨年11月と今年3月に、火災発生時の避難方法について掲示や案内がないことにも懸念を表明していた。管理団体は、自室以外で火災が起きた場合、扉や窓を閉めてひとまず自室にとどまるよう指示していたという。

 住民グループは昨年11月、「残念ながら、深刻な住民の人命喪失がない限り、有害な管理を改める外部検査は期待できない」とブログに書き込むなど、惨事が起きる危険性を警告していた。

 英PA通信によると、建物は1974年築で、昨年5月に大規模改修を終えたばかりだった。英メディアは、炎が建物全体に急速に燃え広がった一因として、美観を低コストで得るために導入された外壁材が考えられるとの見方を伝えた。(ロンドン=渡辺志帆