安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設をめぐり、文部科学省が内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」などと言われたなどと記録された一連の文書について、文科省は15日、再調査の結果、同じ内容か極めて似た14の文書が見つかったと発表した。

 内閣府は、文科省に対して「官邸の最高レベル」などと発言したことを国会審議で認めてこなかったが、文科省の再調査の結果を受け、改めて調査する。しかし、国会の会期末が18日に迫っており、いずれの調査結果も国会で審議される十分な時間がない状況だ。公明党の漆原良夫・中央幹事会会長は15日の記者会見で、「(加計問題に関する)集中審議をやった方がいい。閉会中審査もある。集中審議に応じて国民にきちんと説明した方がいい」と述べた。

 一連の文書は、国家戦略特区での獣医学部新設について、文科省と内閣府の協議などを記録したとする内容。学部新設を制限してきた文科省に対し、内閣府の担当者が「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」などと述べたと書かれている。

 文書の存在を5月17日に朝日新聞が報じた後、菅義偉官房長官は「怪文書みたいな文書じゃないか」などと発言。松野博一文科相は同19日に「文書の存在は確認できなかった」と発表したが、直後から「調査の範囲が狭く、不十分だ」などと批判が続いた。その後、前川喜平・前文科事務次官や現役の文科省職員が「文書は存在し、共有されていた」と証言。松野文科相は今月9日、調査のやり直しを表明していた。

 1回目の調査では、担当の専門教育課の共有フォルダーだけを調べたほか、職員への聞き取りは7人だけにとどまっていた。再調査では別の部署の共有フォルダーを調べ、聞き取りの対象に約20人を追加した。