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 ロンドン西部の24階建ての高層の公営住宅で14日未明に起きた火災で、ロンドン警視庁は15日、死者が17人になったと発表した。37人が今も入院中で、うち17人が重体だという。15日午後の時点で火の勢いは収まったが、鎮火には至っていない。英メディアによると、少なくとも数十人が行方不明になっており、死者は今後も増える見込みだ。

 消防当局などによると、建物倒壊のおそれもあり、行方不明者の本格的な捜索には、建物内部を補強する必要がある。このため捜索完了までに数週間かかる見込みという。フェイスブックなどソーシャルメディア上には行方不明の親族や友人の安否情報を求める書き込みが多くある。不明者の総数は明らかになっていないが、英ガーディアン紙(電子版)は不明者26人の名前や写真を紹介した。

 英PA通信によると、建物は1974年築で、昨年5月に大規模改修を終えたばかりだった。出火原因は分かっていないが、英BBCは居住部分の4階(全体の8階に相当)付近が火元との見方を報じている。また炎が建物全体に急速に燃え広がった一因として、低コストで美観を得るために導入された外壁材が炎を上層階に伝える役割を果たしたとの見方を伝えた。

 メイ首相は15日に火災現場を視察した後、建物の運営に関わった自治体関係者や建築業者らを証人喚問して火災の原因や責任を究明する公開調査の実施を命じた。エリザベス女王も同日、犠牲者らへの哀悼と消防隊員や被災者の支援ボランティアらをたたえるメッセージを発表。14日夜には歌手のアデルさんら著名人も追悼に訪れたという。(ロンドン=渡辺志帆