【動画】小池百合子・東京都知事が市場業者らに謝罪=山本裕之撮影
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 築地市場(東京都中央区)の移転問題について、小池百合子・東京都知事が同市場を豊洲市場(同江東区)に移転する方針を固め、今週中に「基本方針」を示すことが分かった。移転後も「築地」のブランド力を生かす意向で、跡地活用策などの検討を進める。

 小池氏は17日、築地市場業者との会合で「これまで育ててきたこの(築地)ブランドをどう守るか」「(築地市場の)歴史をあっという間に消し去ることなどできない」などと発言。将来にわたり、何らかの形で「築地ブランド」を維持したい考えを示した。

 都は豊洲市場運営費の赤字を年92億円と試算しており、小池氏は将来の収支の安定性を重視。小池氏が設けた都の「市場のあり方戦略本部」は今月、移転後に築地の跡地を民間などに貸す案、移転後に跡地を売却する案、築地での再整備案のうち、跡地を貸す案が収支見通しで優れているとする検討結果を小池氏に示した。同本部は跡地を「食文化の発信拠点」とする案なども示しており、小池氏はこれらを参考に、築地ブランドを生かす具体策や収支安定化策を検討する。

 小池氏は昨年8月の知事就任直後、豊洲市場の安全性の確認などを理由に、同11月の予定だった移転の延期を表明。豊洲市場では今年1月以降、地下水から環境基準値を上回る濃度で有害物質が検出されている。豊洲市場の安全性をどう確保するかは大きな課題で、同本部は今月、追加の土壌などの汚染対策を提案。小池氏は今後、有害物質の検出状況などの情報を公開しつつ、汚染対策を進め、都民らの理解を得ていきたい考えだ。

 築地市場問題を巡っては、23日告示の都議選に向け、各党が移転への賛否などを主張しており、小池氏の「基本方針」表明は論戦に大きな影響を与える可能性がある。