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■野球の女性審判員:佐藤加奈さん(30)

 今春、阪神大学野球のリーグ戦で唯一の女性審判員としてデビューした。高校まではバスケットボールをしていたが、新しい競技に挑戦しようと日体大で女子軟式野球部へ。卒業後、大阪市の中学校の体育講師になり、2012年から5年間、野球部の顧問をした。「女性でも受け入れてくれるか、最初は不安だった。でも、生徒は『このフォームでいいですか』と信頼してくれた」

 審判員との出会いは、顧問として指導の幅を広げたかったから。審判講習会に通い、練習試合でジャッジするうちに、プレーヤーとは違った魅力があることに気づいた。「もっと女性も野球界に貢献したい。活躍したい」

 この4月、異動した中学に野球部がなかったことで審判員一本に。「プレーの質が高く、きわどい判断は緊張する。でもスリルがあって楽しい」。平日は授業後に自宅で大リーグの動画を研究。休みはプロ野球を見に行く。

 9月に香港である第1回女子野球アジアカップの審判に選ばれた。最近、初めて生徒に審判員をしている話をすると、「かっこええやん!」と言ってくれた。将来は、甲子園で高校野球の審判員も務めてみたい。「新しいことに挑戦することが楽しい。教え子たちに夢と目標を持つ楽しさを伝えたい」

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〈略歴〉 大阪市天王寺区出身。現在も同区の実家に住む。この春、阪神大学野球のリーグ戦9試合で塁審、6月の新人戦では初めて球審を務めた。

■記者から

 リーグ戦で野球部の教え子と再会するのが楽しみだという。プレーヤーへのまなざしが温かい。(文・橋本佳奈 写真・滝沢美穂子)

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