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 世界有数のバレエコンクールとして知られるモスクワ国際バレエコンクールの最終選考が19日、モスクワのボリショイ劇場で行われた。関係者によると、男性シニア部門のデュエットで大川航矢さん(25)=青森市出身=が1位の金賞に輝き、大川さんとデュエットを踊った寺田翠さん(24)=大阪府豊中市出身=も女性シニア部門のデュエットで3位の銅賞に入賞した。

 このほか男性ジュニア部門のソロでは、ロシア人の父と日本人の母を持ち、日本国籍の千野円句(まるく)さん(18)が1位の金賞に入った。

 日本人は1993年に岩田守弘さん=元ボリショイ劇場第1ソリスト=が金賞、2001年に倉永美沙さん=米ボストン・バレエ団プリンシパル=がジュニア部門で金賞を獲得しており、それ以来の快挙となる。

 19日の最終選考で大川さんと寺田さんはギリシャ神話をモチーフにした「ディアナとアクティオン」でデュエットを踊り、息の合った演技を見せた。大川さんが高い跳躍を見せると観客からは「ブラボー!」の声が飛び、寺田さんの優雅な踊りは観客を魅了した。踊り終えた後も拍手が鳴りやまず、2人はカーテンコールに応えた。

 大川さんと寺田さんはボリショイ劇場付属の名門校「モスクワ国立舞踊アカデミー」(通称ボリショイ・バレエ学校)で共に学び、デュエットを踊ってきた。大川さんは09年のモスクワ国際バレエコンクールで3位に入賞している。

 2人は11年に同校を卒業後、ウクライナのオデッサ国立歌劇場のバレエ団に一緒に入団。ウクライナ危機の影響で、14年からロシア中部カザニのタタルスタン国立歌劇場に活動の場を移した。

 千野さんはモスクワ生まれ。小学1~4年まで東京都町田市で過ごし、その後バレエに本格的に取り組むためにロシアに戻った。ボリショイ・バレエ学校に入学し、ロシア各地のコンクールで優勝を重ねてきた。今年日本国籍を選択した。((モスクワ=時事))

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 〈モスクワ国際バレエコンクール〉 4年に1度開かれ、米国のジャクソン国際やブルガリアのバルナ国際などとともに世界的権威のあるバレエコンクールとして知られる。1969年に始まり、旧ソ連圏を中心に著名ダンサーを輩出してきた。ジュニア(14~18歳)とシニア(19~27歳)、振り付けの3部門で賞が競われる。