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 スパイダーマンのようにバクテリアが「糸」を伸び縮みさせて移動する様子を初めて明らかにしたと、学習院大の中根大介助教と西坂崇之教授が米科学アカデミー紀要に発表した。バクテリアでは非常に珍しい移動方法という。

 このバクテリアはラン藻の一種「シネコシスティス」で、大きさは約1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)。体表面に糸のような線毛が10本ほどあるが、太さは8ナノメートル(ナノは10億分の1)で、光学顕微鏡で見るのが難しかった。

 今回、蛍光たんぱく質で染めて、移動する様子を初めて撮影。光合成をするが、直射日光ほどの強い光を当てると、暗い方向へ線毛を伸び縮みさせて逃げたという。

 多くのバクテリアは鞭毛(べんもう)という1本の毛を回転させて進む。線毛を伸び縮みさせる方が動きの効率は悪く、中根さんは「移動以外にも何らかの役割があるのではないか」とみている。(杉本崇