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 将棋の中学生棋士、藤井聡太四段(14)が26日夜、東京都渋谷区の将棋会館であった対局に勝ち、史上単独1位となる公式戦29連勝を達成した。日本中が沸き立つ中、神谷広志八段(56)が1987年に作った記録を30年ぶりに更新。プロになって公式戦無敗のまま、前人未到の偉業を成し遂げた。

 竜王戦の決勝トーナメントで、昨年の新人王戦で優勝した増田康宏四段(19)と対戦。一時は苦戦とみられていたが、持ち前の終盤力でリードを奪って押し切った。挑戦者決定三番勝負進出まであと4勝とした。次は7月2日に、同トーナメントの佐々木勇気五段(22)と対戦する。

 藤井四段は昨年10月、史上最年少の14歳2カ月でプロ入り。同12月、プロ初戦で史上最年長棋士の加藤一二三(ひふみ)九段(77)に勝った。今年4月には、デビュー戦からの連勝の記録「11」を樹立。無敗のまま年上の棋士たちに勝ち続け、21日に神谷八段の記録に並んでいた。後の名棋士たちも、デビュー直後は苦戦することが珍しくない。藤井四段はいきなり「伝説」を作った形だ。

 愛知県瀬戸市在住の中学3年生。週に1、2局のペースである対局には、新幹線で東京や大阪に移動して臨んでいる。勝ち続けると、今年度中に竜王戦などのタイトル戦に挑戦する可能性もある。名人戦につながる順位戦のC級2組でも、一つ上のクラスへの昇級に向けて好スタートを切っている。(村瀬信也

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 藤井四段の話 途中、苦しくしてしまったが、何とか(相手陣に)食い付いた。最後の最後までわからなかった。(新記録達成は)自分でも信じられない。非常に幸運だった。次の相手も強敵なので、教わる気持ちで全力でぶつかりたい。