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 7月30日に閉幕した水泳の世界選手権。日本勢の戦いぶりを、シドニー五輪競泳代表の萩原智子さんに振り返ってもらった。

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 日本競泳陣は前回より三つ多い7個のメダルを獲得した。健闘したが、まだ狙える種目はあった。特に400メートル個人メドレーでメダルを逃した萩野公介と、世界ランク上位だった池江璃花子、坂井聖人。3人の悔しさは相当なものだろうが、私は彼らの不調を心配していない。

 萩野は右ひじの手術を受け、冬場の泳ぎ込みが十分でなかった。池江は数多くの国際大会に出て経験値は上がったが、体力面に不安があった。坂井は大会前の高地トレーニングから平地に戻るタイミングをギリギリまで遅らせた。

 3人に共通するのは、新しいことに挑戦した結果だということだ。私は1996年のアトランタ五輪の選考に漏れてから背泳ぎだけでなく、複数種目に挑戦を始めた。失敗も多かったが体力が向上して自己ベストを大幅に更新。2000年のシドニー五輪につながった。

 新しいことに挑戦するのは勇気がいる。3人とも3年後を見据え、今年試さなければならなかった。このチャレンジに私は価値があると感じる。彼らの攻めの姿勢は、必ず、今後に生かされる。