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 育児休業中の6月、記者(42)は左右の肩から胸にかけ、肌のかゆみが止まらなくなりました。見ると、ちょうど抱っこひもの肩掛け部分に沿って赤みが出ています。強い日差しのなか抱っこひもで娘を抱えて外出し、汗だくの毎日。もしかしてあせも? 7月に職場復帰し、かゆみも赤みも消えたものの、これからますます暑くなります。どんな対処が必要なのでしょうか。よしき皮膚科クリニック銀座(東京都中央区)の吉木伸子院長に聞きました。

 あせもは、医学的には「汗疹(かんしん)」と呼ばれる。急激な大量の発汗で汗の通り道となる「汗管(かんかん)」が詰まり、汗が皮膚の内側にたまって炎症が起きる。私の場合、抱っこひもで肌が強く圧迫されたことで汗管が詰まり、あせもを引き起こした可能性があるという。

 予防するには、大量に汗をかかないようにするしかなく、現実的に防ぐのは難しい。特に、赤ちゃんは新陳代謝がよく発汗量が多いこともあり、あせもができやすい。生後6カ月になる私の娘も耳の裏や胸のあたりが赤くポツポツあせもらしきものが出ている。ただ、あせもはかゆみを伴わないことも多く、数日で治ることも多い。かきむしって出血するようなことがなければ、放置していても大きな問題はないという。

 一方、「汗荒れ」と呼ばれる症状もある。肌が乾燥するなどし、肌を外部の刺激から守る「バリアー機能」が低下したところに、汗に含まれる塩分やアンモニアが刺激となり、かゆみや赤みを生じる。かゆくてかきむしってしまい、肌の状態が悪化し、治療に時間がかかってしまう人もいる。

 かゆみ対策には、市販の治療薬で問題ないが、清涼感をうたったものや、香りの強いものは、肌の弱い人には向かないので注意したほうがいいという。出血を伴ったり、長期化したりしたときは、受診を検討する。

 こうした状態になるのを防ぐには、衣類にも気を配りたい。通気性のいい綿などの素材を選び、締め付けの強いものは避ける。また、普段から肌の保湿を心がけることが重要という。吉木院長は「入浴後には、夏でも腕や足などに、クリームや乳液タイプの保湿剤を塗ったほうがいい」と話す。

 汗はそのままにせずこまめに拭いて清潔を保つのが重要だが、一方で体の洗いすぎには要注意。首から下は皮脂が少なく、せっけんで洗い過ぎるとかゆみの原因になる。吉木院長は「汗やほこりは水溶性の物質なのでお湯だけでも流れる。せっけんの使用は夏でも週に3~4度くらいでいい」。足の指の間と陰部は、蒸れる部分でもあり、毎日せっけんを使ってもいいという。

<アピタル:マンスリー特集・夏の健康>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/monthly/