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 東京大学は1日、分子細胞生物学研究所の渡辺嘉典教授らが執筆し、国際科学誌に掲載された論文5本に、グラフの捏造(ねつぞう)など研究不正があったとする調査結果をまとめ、発表した。東京大では2014年にも、同研究所の元教授らが論文の捏造や改ざんをしたとする最終報告をまとめている。

 大学の発表によると、不正行為があったと認定されたのは渡辺教授と丹野悠司元助教。染色体の分配などに関する論文5本で、実験を行わずにグラフを作成するなどの捏造や改ざんが確認された。08年から15年にかけて、英科学誌ネイチャーや米科学誌サイエンスなどに掲載された。

 昨年8~9月、渡辺教授の研究室を含む医学、生命科学系の6研究室の計22本の論文に捏造や改ざんの疑いあるとする匿名の告発文が寄せられ、東京大は学外の有識者を含めた調査委員会を設置して調べていた。調査委は今年に入り、渡辺教授らの論文を不正と判断。ほかの5研究室の告発については、不正はないと結論づけた。