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 育休明けの解雇は育休法などに違反するとして、東京都内の女性がドイツ科学誌の出版社日本法人に解雇の無効確認や慰謝料220万円などを求めた訴訟の判決が3日、東京地裁であった。地裁は解雇を無効と認め、慰謝料55万円と未払い賃金の支払いを命じた。

 判決によると、女性は2014年8月に産休をとって出産後、そのまま15年3月まで育休を取った。育休後に職場復帰を申し入れたが、同社からインド転勤か収入の大幅に下がる職務を提示され、断ると同年11月に「職場の秩序を乱した」として解雇された。

 吉田徹裁判官は、妊娠・出産間もない時期に、不合理な理由で社員を解雇した場合、解雇理由に妊娠・出産を明示していなくても、育休法や男女雇用機会均等法に違反するとの判断を示した。その上で、女性の解雇を「社会通念上、相当でない」と認めた。

 女性の労働問題に詳しい圷(あくつ)由美子弁護士によると、育休法に照らし、解雇を無効とした判決は珍しいという。圷弁護士は「企業によるマタハラ隠しが巧妙化するなか、影響の大きい判決だ」と評価した。(後藤遼太)