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 欧州を訪問中の安倍晋三首相は7日午前(日本時間同日夕)、ドイツ・ハンブルクで、5月に就任した韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領と初の首脳会談を行った。懸案の慰安婦問題については双方が激しい主張を抑え、未来志向の関係を築くことを確認。両首脳が定期的に相互訪問する「シャトル外交」の再開で合意した。

 会談は、主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の会場内で約35分間行われた。慰安婦問題をめぐる2015年末の日韓合意について、文氏は大統領選で「再交渉」を掲げて当選した。日本政府の説明によると、会談で首相は「隣国ゆえに難しい問題があるが、全体の日韓関係に悪影響を及ぼさないよう適切にマネージすることが共通の利益だ」と指摘。日韓合意は「未来志向の日韓関係を築いていくための欠くべからざる基盤だ」と述べ、合意の履行を求めた。

 韓国政府の説明によると、文氏は「国民の大多数が情緒的に受け入れずにいる現実を認め、両国が共同で努力して賢明に解決していく必要がある」と返答。歴史認識をめぐる問題と安全保障は切り離して対応する方針で、「この問題が韓日関係の発展の障害になってはならない」と再交渉などの強い要求は避けた。

 その上で、両首脳は韓国側が提案していたシャトル外交の再開で一致。首相は7月後半の東京開催が見送られた日中韓首脳会談を今年中に開き、文氏の初来日を実現したいと伝えた。

 トランプ米大統領を加えた6日夜の日米韓首脳会談に続き、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した北朝鮮問題も主要なテーマとなった。首相は「今は最大限の圧力をかけることが必要で、対話の時ではない」と改めて強調したが、文氏は南北対話の必要性に言及したという。(ハンブルク=松井望美、武田肇、久木良太)

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