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 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織的犯罪処罰法が11日、施行される。政府は「テロ対策に必要」と繰り返し説明してきたが、捜査当局による監視強化や、「表現の自由」の侵害への懸念も広がっている。

 元裁判官の水野智幸法政大法科大学院教授は、当面は裁判官が令状を厳しくチェックし、将来的には実務家の英知を集めて厳格に運用させる仕組みづくりが必要だと指摘する。

 何が処罰されるのかが不明確。罪刑法定主義の観点からも問題で、疑問はいっさい解消されていません。

 政府は、適用対象は「組織的犯罪集団」であり限定をかけたと言いますが、一般人が含まれるかどうかをめぐり、国会での説明は二転三転しました。犯罪の構成要件である「準備行為」も、「花見か下見かをどう区別するのか」と議論になりましたが、日常の行為との区別は難しい。ひとえに捜査当局が怪しいと見なすかどうか、そのさじ加減にかかっていて、恣意(しい)的な運用が懸念されます。

 また、犯罪の実行行為という「異変」がおきて捜査が始まるという原則が、根本から変わります。「日常」の中でおきている計画を罪に問うことになるため、事前の任意捜査の範囲が際限なく広がります。

 今でさえ、警察が、犯罪の疑いのある人物の自動車にGPS端末を勝手に装着して行動を監視したり、風力発電施設の建設に反対する住民の情報を収集したりしたことが明るみに出ました。熱心な捜査官であるほど日頃から対象に目星をつけていくのではないでしょうか。証拠を集めるために、盗撮や盗聴、メールの傍受、尾行など日常的な監視は不可避なのです。

 警察は「共謀罪」という大きな…

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