学校で、ゴールが倒れて子どもが犠牲になる事故が後を絶たない。国がゴールを固定するように呼びかけているのに、なぜ事故はなくならないのか。

 「安全対策がポーズになっていないか再検討することが大切だ」。福岡県大川市で5月にあった小中学校の教職員向け研修会。西南学院大の中馬充子教授が、こう呼びかけた。

 大川市内の小学校では1月、体育の授業中にサッカーをしていた当時4年生の男児(10)がゴールの下敷きになって死亡した。味方の得点を喜んだ男児がネットにぶら下がると、ハンドボール用の小型のゴールが倒れてきたという。

 杭やロープなど、ゴールを固定する道具はあった。だが、固定するための鉄製の杭3本は現場にはなく、事故後に校庭の物置で見つかった。ロープは2本とも切れていて、破損の時期も不明だった。

 市教育委員会によると、学校が固定状況を毎月確認する決まりだったが、昨年10月を最後に点検していなかったという。記伊哲也教育長は記者会見で「施設設備は安全点検をしなければならないのが当然。それができておらず、大変遺憾に思っている」と謝罪した。

 独立行政法人日本スポーツ振興センターのまとめでは、1998~2008年度に中高校でサッカーやハンドボールのゴールが倒れたことによる死亡・障害事故は16件。09~15年度も少なくとも3件把握している。ゴールは、重量の大半がクロスバーやそれを支えるゴールポストに偏っているため、ぶら下がったり飛びついたりすると倒れやすいという。

 千葉県茂原市の県立高校では1…

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