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 汗がにじみ出るような暑い日が続いています。気温がぐんぐん上がるこの季節は、食中毒をもたらす菌が増えやすくなります。気をつけたい食材のひとつが、生魚。どんなことに気をつけたらよいのでしょうか。

 主に魚介類が原因となる腸炎ビブリオ。普段は海水や泥にいるが、海水温や気温が上がると大量に増殖し、魚介類に付着する。厚生労働省によると、昨年までの過去3年間にあった21件の7割は、7~8月に集中していた。

 日本食品衛生協会や食品安全委員会によると、60度で10分加熱すると死ぬので焼き魚なら心配ないが、菌が付いた刺し身やすしを食べると、8~24時間で激しい腹痛や下痢におそわれる恐れがある。

 腸炎ビブリオは4度以下ならほとんど増殖しないので、刺し身やすしは冷蔵庫で保管し、出したらすぐに食べたほうがよい。また、菌は食塩を含む食品中でよく増えるが、真水には弱いので、調理前に水道水で洗うのも効果的だ。

 自家製のキュウリの漬物で食中毒になったケースもある。魚をさばいた包丁やまな板でキュウリを切り、菌が好む塩水に長い時間つけていたため、増殖したとみられる。魚をさばいた包丁やまな板を使う場合は、洗剤で十分に洗って熱湯で殺菌してから使うか、野菜などほかの食材は魚の前に調理するのが有効だ。

 同じように夏に増えるのが、黄色ブドウ球菌だ。日本食品衛生協会によると、人の手や鼻、髪の毛などに付いていることがあり、おにぎりを素手で握るのは危険だという。

 同協会の担当者は、調理前にせっけんで手を洗い、ラップでおにぎりを握るなど、なるべく素手で食材に触らないことをすすめる。

 黄色ブドウ球菌は、30度以上になると、非常に増殖しやすくなるため、夏の日中は特に注意が必要だ。厚労省によると、昨年までの過去3年間に報告された食中毒95件の約半数は6~8月に発生している。

 黄色ブドウ球菌が増殖するときに作り出す毒素が、激しい嘔吐や吐き気を引き起こす。毒素は100度で30分加熱しても消えないという。

<アピタル:マンスリー特集・夏の健康>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/monthly/(福地慶太郎)