[PR]

 川崎市中原区で16日午前11時ごろ、排外主義的な主張を掲げる団体のメンバーらがデモをした。団体関係者は事前に「ヘイトスピーチはしない」とインターネット上で予告していたが、過去に在日コリアン排斥などを繰り返し訴えてきた男性らが中心人物だったため、反対する市民ら数百人が集まって抗議し、周囲は騒然となった。

 デモは市民らが待ち構えた場所より少し離れた場所で始まり、「デモこそ人権」というプラカードや国旗を掲げた。反対する人たちが取り囲んだり、路上に座り込んだりして、「ヘイトデモ中止」「帰れ」などと抗議。神奈川県警が警察官数百人で警戒にあたった。デモの一団は短時間で引き揚げた。

 市民団体「ヘイトスピーチを許さないかわさき市民ネットワーク」のメンバーらはデモに先立ち、平和公園などで抗議活動をし、「デモはともに生きる地域社会への重大な挑戦」「差別をする人たちは断罪されなければならない」と声を上げた。

 中原区ではヘイトスピーチ対策法の施行間もない昨年6月、同じ男性が主宰する団体のメンバーらがデモを計画。多くの市民らに取り囲まれ、県警の説得も受けて出発直後に中止した。以降、川崎市内では目立った排外主義的なデモはなかった。団体関係者はネット上で、「昨年のデモを再現することこそが〈勝利〉となる」と主張していた。(伊藤和也、河井健)