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 京都産業大学(京都市)は14日、獣医学部新設を断念すると表明した。学校法人・加計(かけ)学園が来春、愛媛県今治市に獣医学部新設を計画していることを受け、教員の確保が難しくなったという。安倍晋三首相は、加計学園以外にも獣医学部新設を認めていく方針を6月になって示したが、教員数が限られる中で、そもそも実現性の低い方針だったことが浮き彫りになった。

 獣医学部の足がかりと位置づけていた動物生命医科学科を廃止する。京産大の黒坂光(あきら)副学長は会見で「加計学園さんが(学部設置を)申請することになり、国際水準の獣医学教育に足る質の高い教員を確保することが難しくなった」などと語った。山田啓二・京都府知事も同日の会見で「獣医学部について『もう少し広げてはどうか』という話もあっただけに、残念な思いもある」と語った。

 京産大は昨年、国家戦略特区での獣医学部新設を提案し、加計学園と競合していた。京産大は、政府が示した条件に合わず脱落。特区の事業者には、安倍首相の友人が理事長を務める加計学園だけが応募し、認められた。現在、文部科学省の審議会が審査しており、8月中にも結論が出る見通し。野党は、政府が意図的に京産大を外したのではないかと追及している。

 安倍首相は6月、「2校でも3校でも、意欲あるところにはどんどん獣医学部の新設を認めていく」と発言したが、「2校目」に最も近いとみられていた京産大が、加計学園の影響で断念することになった。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(星野典久、水沢健一)