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 大勢の人でごった返す祭りやイベントの後、必ず付いてまわるごみ問題。大阪天満宮の天神祭では今夏、同じ日本三大祭りの一角を占める京都・祇園祭を見習って、リユース食器の導入や分別の徹底を呼びかける「ごみゼロ大作戦」に乗り出す。

 「もう、目を疑った」。「天神祭ごみゼロ大作戦」実行委員会事務局の野津岳史さん(23)は昨夏の光景が忘れられない。ごみ箱は空き缶や割り箸、プラスチックパックなどであふれ、電灯や木の下、縁石の周りもごみだらけ。ツイッターでは「ポイ捨てで地面が埋まる祭りは初めて」「ゴミの祭典」とつぶやかれた。

 毎年7月24日に宵宮、25日に本宮を迎える天神祭の来場者は120万~130万人ほど。露店は1200店を超える。昨年、ごみの量は確認できただけで約60トン。祭りの翌朝、露天商組合の委託業者が一斉回収したが、分別されていないため実に97%が産業廃棄物として焼却処分されていた。

 でも約4割は、分別すればリサイクルできる飲料容器などだとわかった。「花火だけでなく足元もきれいにして、世界に誇れる祭りに」(野津さん)と、環境関連の企業やNPOらが協力し、「ごみゼロ」に挑むことにした。

 今年は露店が出る4エリアのうち、約120店が並ぶ南天満公園(大阪市北区)で取り組む。園内11カ所の「ごみステーション」にボランティアスタッフが常駐。来場者に十数種類の分別を指導するとともに、ごみの拾い歩きもする。露店には、繰り返し使えるトレーやコップなどのリユース食器を貸し出す予定だ。

 「お手本」にしたのは祇園祭。2014年から、行政や環境NPOなどで実行委を作り、ごみゼロ大作戦を展開している。

 露店が出るのは主に7月15、16日の「宵々山(よいよいやま)」「宵山(よいやま)」。例年200以上の露店が並ぶ。それまでは使い捨ての食器を使っていたが、リユース食器を導入。13年には約56トンあった焼却ごみが、14年には約34トン、15年には約25トンまで減った。昨年は来場者が増えたこともあって約47トンだったが、ボランティアによる声かけや拾い歩きの効果で散乱ごみは大幅に減った。

 ボランティア約2千人のうち6割ほどが大学生。実行委の鈴木尚樹さん(49)は「若い人の環境意識の向上にもつながっている」と話す。

■「放置呼びかけ」や「マイ食器」も

 ごみ回収は運営者が責任を持つのか、来場者にも協力を求めるか。その取り組みは様々だ。

 ごみは持ち帰らず、その場に放…

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