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 4都府県の民間クリニック12施設が無届けで、他人の臍帯血(さいたいけつ)を患者に移植する再生医療をしていた問題で、厚生労働省が今年5~6月にこの治療の停止命令を出す以前に、一部の施設に再生医療の計画を国に届け出るよう行政指導をしていたことがわかった。指導後も臍帯血の移植を続けていた施設もあるという。厚労省は違法性を認識していた施設について再生医療安全性確保法違反の疑いで告発を検討している。

 厚労省によると、同法施行によって、2015年11月以降は再生医療をする際、国に計画を届け出ることが必要になった。行政指導を受けた民間クリニックは、以前から、がん治療や美容目的で再生医療を保険が適用されない自由診療で提供。その後も届け出をしないままホームページで宣伝し、再生医療を提供していた。厚労省は届け出をするよう口頭で指導したが、臍帯血の移植を続けていた施設があったという。

 12施設は15年11月から今年4月、それぞれ1~24人の計69人に他人の臍帯血を移植していた。

 他人の臍帯血移植は再生医療の中でも高リスクに分類され、届け出には第三者委員会での厳格な審査が必要となる。厚労省の指導後、一部のクリニックは、臍帯血移植以外の比較的リスクの低い再生医療の届け出をしている。