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てんでんこ:音楽の力15

 「僕なんか、テレビで津波の映像見ながら泣くことしかできなかった。何もできない人間、役立たず。それでも、いろいろ考えた。役に立たない役ってあるんじゃないかって」

 6月17日、ジャズミュージシャン、坂田明(さかたあきら)(72)は岩手県大槌町にいた。太平洋を一望するホテルのロビー。カルテット「梵人譚(ぼんじんたん)」を率いて自作の曲「役立たず」を演奏した。

 あの日、同町だけで1200人以上の命を奪った海も、この日はべたなぎ。夕刻から始まった追悼ライブが進むにつれ、濃紺の空は墨汁が広がるように闇に溶けていった。

 その闇を突き抜けるアルトサックスの炸裂(さくれつ)音は、クラリネットのむせび泣きに変わり、今度はそのクラリネットを指揮棒のように手持ちにした坂田が突然、「役立たず、やみくもりもり……」と七五調に唸(うな)り、歌う。

 みんなが役立つ人間ばかりだっ…

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