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 八戸港を基地とする初のミンククジラの調査捕鯨が、18日始まった。八戸沖周辺を調査海域として、8月半ばまでの約1カ月間続けられ、期間中に約30頭を目安として捕獲する。八戸港への鯨の水揚げは商業捕鯨が禁止されて以来となる。

 調査はミンククジラの生態や捕獲枠算出の精度向上に向けたデータ収集が目的。全国の捕鯨業者らでつくる地域捕鯨推進協会が実施主体となり、宮城県鮎川港と和歌山県太地港所属の小型捕鯨船2隻と探索支援船6隻の船団で進める。捕獲後は八戸港の解体場に運ばれ、計測や分析試料、胃の内容物の採集を行い、肉などの副産物は全国に出荷されるという。

 基地となる港として、これまでの鮎川港と北海道釧路港に加え、八戸港と北海道網走港が新たに加わった。八戸港が選ばれた理由について、太平洋側沿岸域調査の総括を務める加藤秀弘・東京海洋大教授は記者会見で「シロナガスクジラも捕獲されていたゆかりのある海域で、調査のための重要なインフラが整備されている」と立地条件の良さを強調した。

 この日の出港式で、水産庁の高屋繁樹捕鯨室長は記者団に「今回の調査で得られた科学的知見を商業捕鯨の再開に向けて今後のIWC(国際捕鯨委員会)に向けて生かしていきたい」と話した。大平透副市長は「鯨が八戸港の有望な魚種となることを期待している」と語った。(志田修二)