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 中国の4直轄市の一つの重慶市トップを務め、15日に解任された孫政才(スンチョンツァイ)・前同市共産党委員会書記(53)が身柄を拘束され、「重大な規律違反」で党中央規律検査委員会の調査を受けていることがわかった。複数の党関係者が明らかにした。2012年に任命され、党指導部の政治局員も務めた孫氏は、習近平(シーチンピン)国家主席の後を担う次世代リーダーのトップランナーの一人だった。秋に固まる共産党指導部の顔ぶれは13億人と世界の行方に影響するが、その人事がまたも権力闘争の色彩を帯び始めた。

 現職の政治局員(25人)が摘発されるのは、12年まで同市党委書記だった薄熙来(ポーシーライ)受刑者(収賄罪などで無期懲役刑)以来で、習指導部になってからは初めて。

 共産党は15日、孫氏の後任として、習氏の腹心とされる陳敏爾(チェンミンアル)・貴州省党委書記を任命。温家宝(ウェンチアパオ)前首相らに近いとみられた孫氏が失脚し、陳氏が重要ポストに就いたことで習氏が権力基盤をさらに固めた。

 党関係筋によると、孫氏は14~15日に北京で開かれた「全国金融工作会議」に出席するために北京に赴き、14日の会議に出た後、身柄を拘束された模様だ。孫氏に近い関係者によると、同日に孫氏の弟も拘束されたとの情報がある。

 孫氏の容疑は不明だが、孫氏の数十年来の知己でその施政を支えてきた何挺(ホーティン)・重慶市副市長兼公安局長が6月に解任された件と関連があるとみられている。また、関係筋によると、銀行を舞台にした高官の妻たちの不正蓄財問題に孫氏の妻が関係していた疑惑も取りざたされている。

 農政が専門だった孫氏は、胡錦濤(フーチンタオ)前指導部時代の06年に43歳の若さで農業相に抜擢(ばってき)。吉林省書記を経て、薄元書記が失脚した12年、重慶の立て直しを期待され、重慶市党委書記に任命された。

 重慶は北京、上海、天津と並ぶ直轄市で歴代、そのトップは政治局員が務める要職だ。孫氏は同年代の胡春華・広東省党委書記とともに習氏の次の世代を担う「第6世代」の代表格とみられてきた。

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