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 独自動車大手ダイムラーは18日、高級車ブランド「メルセデス・ベンツ」の欧州で販売したディーゼル車300万台以上をリコール(回収・無償修理)すると発表した。同社には、ディーゼル車の排ガスを不正に操作していた疑いが持ち上がっており、自主的な対策を打ち出す必要があると判断したとみられる。

 今回のリコールで、ディーゼル車の排ガスに含まれる有害物質を減らす改修を施す。2億2千万ユーロ(約280億円)の費用がかかるが、年間1兆円以上の純利益をあげる同社の業績への影響は大きくはなさそうだ。作業は来週から始めるが、台数が多いため、完了までには「長い時間がかかる」としている。

 同社のディーゼル車をめぐっては、当局による排ガス検査をすり抜ける不正ソフトが100万台以上に搭載されていた、と12日に報道された。ディーター・ツェッチェ社長は18日、「ディーゼルエンジンについての世の中の議論が、我々の顧客を不安にさせてしまった。ディーゼル車のドライバーを安心させる方策をとる」との声明を出した。

 2015年9月に独フォルクスワーゲンのディーゼル車の排ガス不正が発覚して以来、欧州ではディーゼル車に対する不信感が広がっている。各国政府の調査で、独仏メーカーを中心にディーゼル車の疑惑が相次いで浮上した。最近では、スズキのディーゼル車にも不正の疑いがあるとオランダ政府が検察当局に通報するなど、日本メーカーにも影響が及んでいる。(ロンドン=榊原謙)