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 肝臓がんで13日に死去したノーベル平和賞受賞者で中国の著名な人権活動家、劉暁波(リウシアオポー)氏について、刑務所内で体調不良を訴えたのが、当局が「異常を発見した」と発表した時期より約1週間早かったことが支援者の話で分かった。当初は「胆囊(たんのう)炎」との診断だったといい、医療ミスを隠そうとしていた可能性もある。

 劉氏の末期がんは、弁護士が親族から聞いた話として6月26日に明らかになった。その時は5月23日に診断されたと伝わっていた。これに対して当局は、5月31日の定期検診で腹部に異常が見つかり、すぐに精密検査して6月7日に末期がんが判明したと発表した。

 劉氏の親族に近い支援者によると、劉氏が腹痛を訴え、刑務所の医者の診察を受けたのはやはり5月23日だった。ただ「胆囊炎」と診断され、がんの治療態勢はとられなかったという。1週間の遅れが治療にもたらした影響は不明だが、当局は経緯を一切発表しておらず、支援者は「医療ミスを隠そうとしたのでは」と批判している。

 当局は劉氏の体調について、以前から肝炎を患っていたと主張。「異常の発見後は迅速に対応し、国内トップクラスの専門医を集めて治療に最善を尽くした」と適切な対応を強調してきた。遼寧省の監獄管理局も朝日新聞の取材に対し、「5月末の検診時までは全く異常はなかった」と答えていた。

 支援者の間では「そもそも末期になるまで気づかなかったことがおかしい」との不満もくすぶっている。(北京=延与光貞、瀋陽=平賀拓哉)

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