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 2020年東京五輪の会場に近い東京メトロ表参道駅(東京都港区)のバリアフリー化に伴って、隣接するベーカリー・レストラン「青山アンデルセン」が31日、閉店する。改修後の再出店も検討中だが、デンマークの菓子パン「デニッシュペストリー」を日本に広めた老舗が、半世紀近い歴史にいったん幕を閉じる。

 青山アンデルセンは1970年に「青山通りにコペンハーゲンの街角をもってきました」をキャッチフレーズにオープン。生地を27層重ねて焼き上げるデニッシュペストリーなどのパンの販売のほか、併設のレストランで、パンに具材や調味料を載せたオープンサンドイッチやシチューなどを提供して人気を集め、85年に現在地へ移転した。

 パン製造販売のアンデルセングループ(広島市中区)の店舗で、被爆建物を活用した広島アンデルセン(同)とともに「2大重要店舗」に位置づけてきた。移転前からの常連客で、今も週に数回訪れるという東京都世田谷区の主婦(70)は「ずっと味が変わらず、気取らない雰囲気が心地よかった。表参道の街を形づくってきた老舗が消えるのは寂しい」と残念がった。

 閉店後、東京メトロは、エレベーター設置など駅一帯の改修を検討している。東京五輪の前後には、表参道駅周辺の街並みも大きく変わりそうで、青山アンデルセンの高山潔店長は「ベビーカーや車いすの方々でも訪れやすくなる。駅の改修後には再び、出店を検討したい」と話した。(岡本玄)