[PR]

 再利用か解体かをめぐって議論が続く岡山県備前市中心部の商業ビル「旧アルファビゼン」で22日から、市民向けの見学会が始まった。電線14トンなどが盗まれる被害があったビルが、ほぼ全面公開されるのは初めて。初日は市民のほかに報道陣もビル内に入り、参加者からは「想像以上の被害」との声が上がった。

 ビルは空調や消火の機能が失われ、保安上、市職員が先導しながら消防関係者十数人も同行した。地下2階、地上7階のビルの各階にある空調機械室や消火ポンプ室の配電設備などでは、直径数センチほどの電線の束が切断されたり根こそぎ抜き取られたりしていた。

 市によると、最も被害が大きかったとみられるのは最上階の7階南側にある「電気室」。ここに変電設備などが集中しており、変圧器(トランス)に接続されているはずの多数の電線類がなくなっていた。5階の発電室や屋上にある非常用発電設備につながる電線も多くがなくなっていた。

 参加者で自営業の70代男性は見学会後、「予想していた以上の被害。犯人を捕まえなければ、どうやってこれだけ盗んだのか方法や目的も分からないだろう」と話した。見学会は24日まであるが、すでに参加の応募は締め切られている。(雨宮徹)