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 これまで語ってきた怪談は400話をゆうに上回り、公演は通算600回を超えた。もはや夏の風物詩となった怪談ライブを始めたのは、45歳のとき。当初から「怪談は人生どっちつかずの人間が話しても、あんまり面白いものじゃない。70になったら本物ができる」と考えてきた。そして今夏、8月21日で古希を迎える。

 「いよいよ、私にとっての『怪談元年』。ですから今年はね、命を賭けて、やろうと思ってんですよ」

 25回目、四半世紀連続公演と銘打った「稲川淳二の怪談ナイト」を前に、インタビューに応える口調が異様な熱を帯びていく。しかも今年は、1987年に出した初の怪談カセットテープ「秋の夜長のこわ~いお話」から30年。節目が重なる記念イヤーだ。

 工業デザイナーとして出発し、大げさなリアクションが受けて人気タレントに。深夜ラジオに出演した合間、「時間つぶし」でスタッフに怪談を語って聴かせたのが転機となった。

 「怖いな怖いな~」といったフレーズや多彩な擬音が注目されがちだが、稲川怪談の真骨頂は、たたみかけるような情景描写で聴き手を引き込む「語り」そのもの。落語とも講談とも違う話芸の秘密は、物語の状況を絵で記憶し、頭の中で「紙芝居をめくるように話す」スタイルにある。

 「やってるうちにだんだん他の…

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