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 富士山の静岡県側にある須走(すばしり)口の本7合目付近で、正しい登山道とは別の方向を示す矢印の落書きが見つかった。矢印の示す方向は足場が悪く、滑落の恐れもあるという。県警御殿場署は、文化財保護法違反などの疑いで捜査している。

 現場の小山町によると、矢印が見つかったのは6月20日。付近の山小屋「見晴館(みはらしかん)」の男性経営者(59)が山小屋に下見に来た時、敷地内に白いペンキで書かれた矢印を見つけた。先をたどると、約300メートルにわたって岩などに書かれた矢印や丸印が42カ所あったという。

 実際に落書きに従って迷った登山者も出ており、同館がロープで立ち入りを制限した。御殿場署によると、落書きは山梨県側の吉田口下山道に向かっており、吉田口下山道への抜け道を示すために書かれた可能性もあるという。

 静岡県富士山世界遺産課によると、富士山は文化財のため、落書きなどは禁じられている。環境省も現地確認し、25日には県庁で同省や県など関係機関が対応を協議する。見晴館の経営者は「登山者には子どもや高齢者もいる。身勝手な行動で登山者を危険にさらしており、怒りを感じる」と話している。