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 埼玉県朝霞市で中学1年だった少女を誘拐し、2年余り監禁したとして、未成年者誘拐や監禁致傷などの罪に問われた大学生寺内樺風(かぶ)被告(24)=東京都中野区=の公判が25日、さいたま地裁(松原里美裁判長)であり、検察側は「被害者の貴重な時間を奪った」として懲役15年を求刑。弁護側は「監禁行為は徹底したものではなかった」などとして減刑を求めた。判決は8月29日の予定。

 寺内被告は2014年3月、少女を車で誘拐し、16年3月まで千葉市などの自宅アパートで監禁し、重度の心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負わせたなどとして起訴された。少女は寺内被告が外出している隙に、当時監禁されていた中野区のアパートから逃げ出し、JR東中野駅の公衆電話から110番通報して保護された。

 公判では寺内被告の刑事責任能力が争点になり、地裁による鑑定では自閉スペクトラム症の傾向があったとされた。検察側は完全な責任能力があったと主張。「少女を社会から隔離し、変化を観察したいと考えた。身勝手極まりない」と述べた。少女の母は「家族の生活を大きくねじ曲げられた」と意見陳述した。これに対し、弁護側は地裁とは別の精神科医の診断をもとに「統合失調症で責任能力が限定される状態だった」と訴えた。(小笠原一樹)