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 地殻変動を人工衛星から詳細に捉える技術が進歩したことで、これまで考えられてきたよりもずっと複雑な活断層の動きが見えてきた。大きな断層に誘発されて動く「おつきあい断層」が頻繁に活動する可能性が指摘されるなど、活断層をめぐる常識の見直しが迫られている。

 宇宙からの観測技術の進歩を受けて、活断層を再評価する必要があるのではないか――。京都大防災研究所で7月、「リモートセンシング技術の進展と活断層・内陸地震研究」と題する集会が開かれ、研究者たちが議論を交わした。

 地殻変動を捉える「目」として注目されているのは、宇宙航空研究開発機構の地球観測衛星「だいち2号」に搭載されている「合成開口レーダー」だ。衛星からマイクロ波を照射し、地球からの反射波を受信して距離の変化をつかむ。その解像度は3メートルで、先代の「だいち」の10メートルから大幅に上がった。軌道の安定性が向上し、数十メートルにわたって生じた地表の変化なら、わずか数センチの上下変動も検出可能。地上での調査では見逃されがちな変化を、上空から把握できる。

 昨年4月の熊本地震では、その解析力がフルに発揮された。

 熊本地震は、日奈久(ひなぐ)断層帯と布田川(ふたがわ)断層帯で起こった。しかし、その周辺で、200以上の小さな断層が動いていたことが、国土地理院による解析でわかった。

 典型的な長さは数キロ程度で、地表のずれは数センチから数十センチ。活断層に誘発されて動く「おつきあい断層」だ。布田川断層帯から離れた場所にも多数見つかったことに、専門家は驚いた。活断層に伴う地殻変動は、これまで考えられていたよりずっと複雑なことが浮き彫りになった。

 解析をした国土地理院の藤原智・地理地殻活動総括研究官は「空からの観測によって、誰も見たことがなかった断層の全体像が、網羅的にわかるようになった」と話す。

 また、衛星観測のデータは、活断層と間違われやすい地形の判定にも生かされた。

 阿蘇カルデラの北部では、地表…

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