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 日報問題をめぐる監督責任をとり、稲田朋美氏が防衛相の辞任に追い込まれた。対応に苦慮した安倍晋三首相は、当面の稲田氏の後任に岸田文雄外相を兼務させる異例の人事に踏み切った。8月3日に予定される内閣改造までしのぐ構えだが、足元では首相への不満が急速に広がっている。

 「安全保障には一刻の空白も許されない」。首相は28日、記者団に兼務人事を発表し、「北朝鮮の核・ミサイル開発が深刻さを増すなか、高度な警戒態勢を維持し、国民の安全を確保するため万全を期す」と強調した。岸田氏は同日午後、防衛省で事務方から約1時間説明を受け、記者団に「改めて職責の重みを痛感している」と語った。

 外相が防衛相を兼務するのは、1950年代に石橋湛山内閣で岸信介外相が防衛省の前身である防衛庁長官を短期間兼ねたケースがあるが、異例な人事と言える。それでも兼務に踏み切った首相の意図について、首相周辺は「国家安全保障会議(NSC)メンバーの方がいい」と説明する。

 だが、弾道ミサイル発射など北朝鮮が軍事的挑発を繰り返すなか、外務・防衛両省や専門家からは今回の人事に対する懸念の声も上がる。外務省幹部は「NSCで両省の意見が異なったらどうするのか」と指摘。防衛省はNSCに若宮健嗣防衛副大臣が出席して「利益相反」を避ける方針だが、閣僚メンバーはあくまでも岸田氏だ。

 元防衛大学校長の五百旗頭(い…

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