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 三重大学医学部付属病院は、がんを引き起こすとされる遺伝子を網羅的に解析する検査を8月1日から始める。希少疾患の臨床診断に先行して使ってきた解析装置を利用し、一度に大量のがん遺伝子を調べられるという。がんを発症していない人も網羅的に調べてもらえる点が珍しいという。

 検査は2種類。家族にがん患者が多くて心配な人などを対象に409種の遺伝子を調べる「ミライ―G」と、がん患者に対して50種の遺伝子を調べて最適な薬を選ぶのが目的の「ミライ―S」がある。Gは血液で、Sは病理検体で解析する。約5週間で結果が出る。いずれも自由診療で、Gは54万円、Sは29万7千円。

 検査前には専門医らによるカウンセリングを実施し、同意を受けて解析する。結果は専門家らで検討した上で報告し、診療が必要ならば診療科などを紹介するという。

 同病院中央検査部の中谷中(かなめ)部長(62)は「Gでは、がんが起こりやすい場所が予測できて、早期発見につながる可能性がある。Sは、抗がん剤治療の効果がない場合などで、最適な薬剤投与をできる可能性がある」と話した。

 初年度は50件の検査を見込む。中谷部長は「検査実績を積み重ねて精度を向上させ、将来は保険適用を目指す」と話している。(小林裕子)