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 44人が亡くなった東京都新宿区歌舞伎町の雑居ビル火災から9月1日で16年になるのを前に、8月31日夜、ビルの跡地に遺族らが集まり、花を手向けた。

 長女の植田愛子さん(当時26)と次女の彩子さん(同22)を亡くした母親の安子さん(65)は、菊やトルコキキョウをあしらった花束を持参した。「娘たちのために持てるだけ持ってきました」と話し、亡くなった人数と同じ「44」をかたどったロウソクに火をともして手を合わせた。

 ビルはすでに取り壊され、今は別の飲食店が立つ。この日、現場を訪れた遺族は2人だったが、植田さんにとって、1年の始まりはここに立つことだという。「来る度に、嫌というほど風化を感じる。でも、また今年もここに来られた。また1年が始まる。また来年も必ず来ます」と話した。

 火災は2001年9月1日未明に発生。ビル3階のマージャンゲーム店と4階の飲食店にいた客や従業員らが死亡した。(国吉美香)