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 借金や不倫を理由に上司から繰り返し退職、降格を強要されたとして山口県警の40代の男性巡査長が、県に500万円の損害賠償を求める訴訟を山口地裁に起こしていたことが1日、分かった。提訴は6月12日付。

 訴状によると、男性巡査長は光署地域課に所属していた昨年10月、同署会計課の職員の横領事件にからんで取り調べを受け、自身の借金や不倫相手への送金が発覚。これらの行為が公務員にふさわしくないとして、上司から辞職願の提出を求められた。さらに「債務整理計画書」や携帯電話の提出、妻との離婚や離婚届のコピー提出を求められるなどした。

 また、監察官からは「懲戒免職になったら、退職金出んぞ」と懲戒免職の可能性を示唆された。巡査長は5カ月間にわたり、毎日のように退職や降格を迫られ、ストレスで自律神経失調症を発症したという。

 警察庁が各都道府県警にあてた通達では、借金、不適切な異性交際は戒告処分にあたるとされている。

 一方、巡査長側は訴状で、毎日のように退職や降格を迫る行為は「いじめ、嫌がらせ、私生活への違法な介入というほかない」と主張。巡査長は代理人を通じて「パワハラ、私生活への干渉という環境に改善を望んでいる」とコメントした。

 県警監察官室は取材に対し「訴訟に影響を及ぼす恐れがあるので、コメントは差し控えさせていただきます」と答えた。(棚橋咲月)