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 年金や医療、介護などに使われた2015年度の社会保障給付費は、114兆8596億円で過去最高を更新した。高額薬の増加で医療費の伸びが目立ち、前年度より2兆6924億円(2・4%)増えた。国立社会保障・人口問題研究所が1日、公表した。

 社会保障給付費は税金や社会保険料が財源で、サービス利用時の自己負担額は含まない。国民1人当たりに換算すると90万3700円で、前年度より2万2200円増えた。総額の国内総生産(GDP)比は21・58%。GDPが伸びたため、3年連続で下がった。

 伸び率が大きかったのは医療費で、3・8%増えた。12~14年度の伸びは2%前後で、C型肝炎薬のソバルディやハーボニーといった高額薬の登場が背景にあるとみられている。

 介護費は伸び率は過去最低の2・3%で、高齢人口の増加率2・6%を下回った。9年ぶりのマイナスとなった15年度の介護報酬改定が影響した。

 社会保障給付費に施設整備費なども加えた「社会支出」を分野別に対GDP比でみると、子育てに使う「家族」向けは1・31%。主要国の13年度の統計と比べると米国の0・69%より高いが、英国の3・79%、フランスの2・92%を大幅に下回る水準だった。(水戸部六美)