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 クロマグロの完全養殖でも有名な近畿大が「お家芸」として開発に力を入れる「交雑魚」に、新たな品種が登場した。高級魚のクエとサンゴ礁などにすむ大型魚タマカイをかけ合わせた「クエタマ」。クエより成長が速く、養殖期間を半分に短縮できるうえ、味はクエと遜色ない「いいとこどり」の魚だ。東京都内などの直営店で昨年、食用の提供を始め、本格的な市場参入を目指す。

 和歌山県白浜町にある近大水産研究所。海に浮かぶ3メートル四方のいけすにエサをまくと、大きな灰色の魚が水面に群がった。全長60センチほどの「クエタマ」だ。

 クエは刺し身や鍋料理用に人気が高いが、天然ものは少なく、養殖すると出荷サイズの2キロ(全長50センチ程度)に育つのに4~6年かかるケースも。そこで、同じハタ科で成長が速いタマカイを「掛け合わせ」の相手に選んだ。東南アジアなどを中心に分布し、成長すると体長2メートル、重さ200キロにもなる。

 研究所は2014年、クエの卵とマレーシア産のタマカイの精子で人工授精を行い、孵化(ふか)と育てることに成功。白浜のいけすに移して養殖したところ3年半で平均体重が約2・5キロに。同約1キロのクエに比べて成長が極めて速かった。「出荷までの養殖期間を約半分に短縮できる。いけると思った」と水産研所長の升間主計さん(63)は話す。

 肝心の味はどうか。記者が試食してみた。

 薄造り(税抜き1200円)は…

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