[PR]

 単独、無寄港でヨットによる世界一周を目指していた静岡市駿河区の立尾征男(たておいくお)さん(76)が2日午後、出航した小笠原諸島の父島に帰港した。立尾さんは59歳だった2001年にも単独、無寄港で世界一周を達成したベテラン。喜寿を前に再び成功させた。

 「最高齢の世界一周としてギネス世界記録に登録したい」と昨年7月5日に出航して約1年1カ月。濃紺の船体に「EOLIA(エオリア)」と書かれたヨットは、5万5千キロを超える航海を経て、父島の二見港に午後3時40分ごろ着いた。真っ黒に日焼けし、白いひげをたくわえた立尾さんは、東京都小笠原村の渋谷正昭副村長らに迎えられ、島民から缶ビールの差し入れを受けて笑顔を見せた。

 立尾さんは当初、風上となりやすい「西回り」の難コースに挑んだ。しかし8月下旬に豪州東岸で断念し、01年と同じ「東回り」に切り替えた。「ソロモン諸島でサメの体当たりを受け、船尾の自動操舵(そうだ)装置が壊れた。風の厳しい西回りはあきらめた」と話した。

 アマチュア無線のネットワーク「オケラネット」のメンバーで、父島から挑戦を見守ってきた山田和子さん(65)は「前回は栄養失調状態で大変でしたが、今回は思った以上にしっかりしている」と偉業をたたえた。(中村正憲)