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 「奇跡」とも呼ばれる高成長を続けていた東南アジアを突然に襲った通貨危機から20年。自由貿易協定(FTA)などが重層的に覆う地域に変貌(へんぼう)した。通貨危機から何が変わったのか。今後の行方を決めるのは何か。インドネシア国家開発企画庁長官のバンバン・ブロジョネゴロ氏、国際通貨基金(IMF)アジア太平洋局長の李昌鏞(イチャンヨン)氏、タイ・タマサート大学東アジア研究所長のキティ・プラサートスック氏に聞いた。

■バンバン・ブロジョネゴロ・インドネシア国家開発企画庁長官

 ――東アジア地域包括的経済連携(RCEP)、トランプ政権になって米国が抜けた環太平洋経済連携協定(TPP)と、アジアを舞台にした経済協力の議論が進んでいます。インドネシアの立場は?

 「インドネシアもTPPへの加盟を検討したが、見送った。単なる自由貿易協定(FTA)ではなく、経済紛争の処理などで国内のシステムの変更を迫られるからだ。TPP加盟の大きな魅力は、米国市場へアクセスしやすくなることだった。米国が離脱し、(インドネシアを含めて)多くの国の熱意は落ちた。今は欧州連合(EU)やオーストラリアとの交渉を急いでいる」

 「東南アジア諸国連合(ASEAN)はすでに、日本、中国、韓国、インド、豪州、ニュージーランドとFTAを結んでいる。(関係国が重なる)RCEPも大事ではあるが、我々に最も重要なのは、アセアン経済共同体(AEC)を着実に進めることだ。市場の一体化で域外との交渉力も強まる」

 ――ASEANは今年8月、発足から50年を迎えます。

 「ASEANは、域内の団結をゆるがす紛争の表面化や拡大を避け、トーンダウンさせることを優先してきた」

 ――紛争の解決ではなく、トーンダウンなんですね。

 「通貨まで統一し、議会まで持つ欧州連合(EU)とは異なるし、目標にもしていない。(国家の枠を超えて法律をつくる)アセアン議会とかアセアン委員会とか想像もつかない。AECもあくまでもコミュニティー(共同体)であって、ユナイティ(統一)ではない。国境を越えた人やモノの動きに対する規制を緩和するが、一つの経済体をつくるわけではない」

 「緊密な協力を通じて信頼を高…

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