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 1時間に及ぶ剣士の対決の結果は――。

 10日に仙台市で始まった全国高校総体(インターハイ)剣道の男子個人4回戦で、異例の引き分け再試合があった。九州学院(熊本)の岩切勇磨(3年)と高千穂(宮崎)の林拓郎(3年)の対戦だ。

 会場内に四つある試合場の一つで、午後6時前に始まった。互いに一本を奪えぬまま4分が経過し、延長戦に突入した。

 ルールでは「延長戦の試合時間は勝敗が決するまで継続する」。どちらかが一本を取るまで終わらない。他の試合場では競技が終わり、汗だくの2人の叫び声と竹刀の打撃音、応援の拍手だけが会場に響いた。

 試合時間が30分経過したころ、主審が給水タイムを宣告。その後も疲労が見える2人に対し、主審が「しっかり深呼吸して」と何度も促した。

 互いに傷んだ竹刀を1本ずつ取り換えた後、試合時間50分20秒で審判長が止めた。午後7時過ぎだった。「試合時間が1時間に及び、この会場の運営の関係もあり、引き分け再試合とします」。大会本部によると、引き分け再試合は「前例がない」という。

 岩切は「お互いに集中していた。スタミナは全然大丈夫。明日は絶対に勝ちます」。林は「最後は気持ちの勝負だと思っていた。気持ちを切らさず、明日は勝ちます」。2人は11日の男子団体に出場し、その後の女子個人の試合の後に、再び相まみえる。(菅沼遼)