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 米国の女性人気歌手アリアナ・グランデさんの来日公演が10日、千葉市の幕張メッセで始まった。5月に英中部マンチェスターの公演で22人が犠牲になった自爆テロ事件後、初の日本公演。会場と周辺では警戒態勢が敷かれた。一方、ステージでは「ワン・ラスト・タイム」「プロブレム」などのヒット曲を次々と披露し、約2万人の観客を熱狂させた。

 日本公演はマンチェスター公演と同様、昨年発表した最新アルバム「デンジャラス・ウーマン」をひっさげた世界ツアーの一環。

 JR海浜幕張駅前や幕張メッセ周辺には、千葉県警の機動隊員らが警戒にあたった。会場に持ち込める手荷物は、中身が見える無色透明なバッグのみ。さらに入り口で金属探知機で検査も行う徹底ぶりだ。

 ライブは、午後7時すぎに開演。グランデさんが10人のバックダンサーを引き連れてステージに登場すると、会場は熱気と歓声に包まれた。「バング バング」「ブレーク フリー」で会場を高揚感に包んだかと思えば、「ムーンライト」では、青白い照明に包まれた幻想空間の中で、しっとりと歌い上げた。

 さらに、終盤で「虹の彼方(かなた)へ」を熱唱した。

 ♪虹の向こう側では/空はいつも晴れていて/信じた夢がかなう場所がある――

 あまたのアーティストに歌われたスタンダードナンバーだが、テロ事件後にグランデさんが歌うことで、曲に新たな意味や力が付与された気がした。この日のハイライトの一つだった。

 「みなさんどうですか」「楽しんでますか」。途中1度だけ、流暢(りゅうちょう)な日本語MCで観客に呼びかけはしたが、原則、パフォーマンスに集中。幅広い高音域を、自在に動きながら、その豊かな歌唱力を見せつけた1時間半だった。

 来日公演は12日と13日にも開かれ、3日間で計6万6千人を集める予定だ。(河村能宏)