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 夏真っ盛り。福岡県飯塚市のJR新飯塚駅近くにアロハシャツ姿の人形が涼しげにたたずんでいる。年に数回お色直ししながら、20年以上前から道行く人たちを見守っている。これまでに登場したのは約100体。誰が置いているのか。

 発案したのは「第一不動産」を営む文野(ぶんの)廣介さん(60)。ケンタッキーフライドチキンのカーネル・サンダース人形などを見て、自分の店にもほしいと、20年以上前に知人の現代アート作家、其田(そのだ)正治さん(57)に制作を頼んだ。

 名付けて「ぶんぶん人形」。基本は文野さんの顔だ。高さ1・2メートル。強化プラスチック製で、移動できるように小さな車輪を取り付けた。営業時間に店頭に展示している。

 人形は年に数回、ペンキで上塗りして作り替えている。最初は紺のブレザーに小さなかばんを持った眼鏡姿の文野さんを再現。冬はサンタクロース、夏はアロハシャツに日焼け、という衣替えもした。

 旬の話題を取り上げることも多い。サッカーワールドカップの日本選手のユニホームを着させたり、ピコ太郎さんや地元選出の麻生太郎元首相、その年の干支(えと)に「変身」させたり。今年登場したトランプ大統領は頭の形が文野さんとかなり違うので、カツラをかぶせた。

 評判は上々で、「お客さんに場所を説明すると『あの人形のあるお店やね』と言われる。『人形が替わったね』と声をかけてくれることもある」と文野さん。其田さんも「皆さんが喜んでくれてうれしい」。(垣花昌弘)