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 米トランプ政権は12日、中国が米国企業の知的財産を侵害している疑いがあるとして、米通商代表部(USTR)に対して「通商法301条」に基づく調査が必要かどうか判断するように指示すると発表した。301条は関税などの一方的な制裁措置をとることができる。トランプ政権が中国の北朝鮮の核問題への対応に不満を募らせるなか、貿易面でも圧力を強めつつある。

 トランプ大統領が14日、USTRに判断を求める大統領覚書に署名する。米政府は、中国が米国企業に課している技術移転の義務づけをやめさせることなどを視野に入れている。

 301条の調査に発展し、USTRが「クロ」と認定すれば、中国側と協議をおこなう。是正されなければ米国が一方的に関税引き上げなどの対抗措置をとれる。米政府高官はUSTRの判断がどのぐらいかかるか明言しなかった。

 1974年に成立した通商法301条は、米国が自国の判断で一方的に制裁に踏み切れる手段。貿易紛争の解決の場として世界貿易機関(WTO)が発足した1995年以降、ほとんど使われてこなかった。WTOは一方的な制裁措置を認めておらず、実際に制裁に踏み切れば、WTO違反となる可能性が高い。

 トランプ政権は当初、今月初旬にも調査を始める方針だったが、北朝鮮問題での国連制裁決議で中国の協力を得るため、調査開始を延期したと報じられていた。(五十嵐大介

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