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 離されても食らいつき、夏の初勝利をつかんだ――。12日にあった第99回全国高校野球選手権大会で、神戸国際大付は昨年準優勝の北海(南北海道)を5―4で破った。次戦は3回戦。17日の第1試合(午前8時開始予定)で、大垣日大(岐阜)と天理(奈良)の勝者と対戦する。

■3投手継投 春の雪辱

 思わぬラッキーボーイが現れた。兵庫大会7試合で長打が二塁打1本のみだった6番の谷口嘉紀(2年)。2打席連続の本塁打で、チームに逆転勝利をもたらした。

 先発したエース岡野佑大(3年)は「最初から全力で行こうと思っていた」。だが、二回、三回と相手打線につかまる。「映像で見ていたより力強いスイングで、打球も速かった」。暴投や失策も絡み、序盤に2点を失った。

 その後は無失点で粘り、六回途中、黒田倭人(やまと、3年)にマウンドを譲った。

 黒田はエースナンバーを背負っていた春の選抜以来の甲子園。「この雰囲気。戻って来られた」。左肩の痛みに苦しみ、復調したのは8月。2死二塁のピンチで登板し、内野ゴロで切り抜けた。

 捕手の猪田和希(3年)は「黒田の登板で、チームが春の悔しさを思い出した」と言う。選抜では守備が乱れ、初戦でサヨナラ負け。攻撃前の円陣で、気持ちを一つにした。

 すると、その直後、先頭の谷口が初球をフルスイング。打った瞬間「行ったな」と確信した左中間本塁打で同点に追いついた。

 だが七回、選抜の悪夢がよみがえる。1死一、三塁の場面で、主将の遊撃手、田淵友二郎(3年)がゴロをつかんで悪送球。ピンチを広げ、この回、2点差をつけられた。

 「やらかした」と田淵。だが、嫌な流れをまたしても谷口が断ち切った。七回1死一、三塁、今度は右翼線ぎりぎりに3点本塁打。「夢かと思った」という一打で、チームはこの試合、初のリードを奪った。

 八回から背番号11の花村凌(3年)がマウンドへ。「今まで岡野と黒田の陰に隠れて悔しかったが、いつでも投げられるように準備していた」。球を低めに集め、2イニングで4奪三振。最後の打者を三振に切って取ると、ほえた。

 「甲子園で勝つにはラッキーボーイが必要だ」。青木尚龍(よしろう)監督が期待していた通りの試合展開。3投手の継投リレーも完成した。主将の田淵は「強豪に競り勝てたことは自信になった。ミスは反省し、次は落ち着いて戦う」と前を向いた。(森田貴之)

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