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 技能実習生の受け入れが広がるなど日本に滞在する外国人が増える中、法務省は11月から、外国人受刑者らの通訳をする「国際専門官」が、テレビ画面を使って全国の刑事施設(刑務所、少年刑務所、拘置所など)と通話できるシステムを導入する。外国人受刑者が増える可能性を想定し、言葉の壁によるストレス軽減を目指す。

 同省によると、刑事施設の収容者は2016年末時点で5万5967人おり、外国人は3041人で国籍は100カ国近い。これに対して、通訳ができる国際専門官は22人で、このうち17人が栃木、府中、横浜、名古屋、大阪の5刑務所に重点配備されている。

 日本語がほとんど話せない外国人受刑者は、この5刑務所に収容。5刑務所以外に収容されている外国人受刑者も日常的な日本語での会話はできるものの、病気などで通訳が必要になる場合もあり、5刑務所の国際専門官を出張させて対応してきた。

 受刑者らの中には、言葉が通じないストレスで心情が不安定になるケースがある。出張での対応には時間がかかるため、すぐに通訳できる態勢づくりが課題になっていた。そこで同省は5刑務所に1台ずつタブレット端末を配置。テレビ会議システムがある78カ所の刑事施設と専用回線で結び、5刑務所の国際専門官がテレビ画面を通じて通訳できるようにするという。同省の担当者は「即座の通訳が可能になり、受刑者の心情安定につながり、更生にもプラスになる」と期待している。(小松隆次郎