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 15日で戦後72年。今夏も各地で、戦争体験者が語り部となっている。当時、10代の少年は、過去を直視し、歴史と向き合うことの大切さを訴えた。

 旧満州(中国東北部)で細菌兵器の開発を進めていた旧日本軍の「731部隊」。長野県宮田村の清水英男さん(87)は1945年3月、14歳で見習い技術員として入隊した。

 頭頂部から体を真っ二つに切断された女性や、母胎の中にいるままの胎児、凍傷実験後とみられる乳児……。そんな人体の標本を見た。「腰が抜けるような」衝撃を受け、寝ても夢に出てきて、うなされた。

 「戦後、70年以上黙ってきたが、ホルマリン漬けの瓶に入っていた子どもたちのことが忘れられない」。昨年、ここでの体験を初めて人前で語った。

 安保法制や特定秘密保護法など、今の政府は、過去の戦争責任を省みず、また軍国主義に戻るのではと懸念している。戦争の犠牲になるのはいつも市井の人たちだ。「二度と戦争を起こさない」。若い人たちにこそ考えて欲しいと願う。(北沢祐生)