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 オーストラリアの右翼政党「ワンネーション」の党首、ポーリン・ハンソン上院議員(63)が17日、顔を含む全身を覆う黒いブルカ姿で上院に登場し、治安上の理由を挙げて政府に公共の場での着用禁止を求めた。イスラム教徒ではないハンソン氏の行動に、議場は一時、騒然とした。

 ハンソン氏は「我が国の治安を考えて、ブルカを禁止にしないか。テロリズムは脅威だ」と質問。豪州でもイスラム過激派に感化されたテロの心配が強まっていることと、イスラム女性がかぶるブルカを結びつけて尋ねたとみられる。

 これに対し、ブランディス司法長官は「禁止にはしない。あなたがイスラム教を信じていないことをここの全員が知っている。その中で、あなたはブルカをかぶってきた。信仰心を害する行為だ。豪州にいる50万人のイスラム教徒の圧倒的多数は、法を守るよき豪州人だ」と一蹴した。

 ハンソン氏は1996~98年にアジア系移民への反対を掲げて下院議員を務めた。昨年7月の上下院同時選では、今度は「反イスラム」を主張してワンネーションを率い、同党から自身を含む4人が上院に当選した。(シドニー=小暮哲夫)